学校法人一隅学園 だいぜんじ幼稚園

園内日誌

親の物差し こどものものさし

りょうけんの独り言

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先日KBCの番組で、慶応義塾大学の仁禮彩香さんが出ていました。14歳で起業し、19歳で2社目を起業、現在23歳で教育関連の会社を2社経営。


そして2023年までに新しい形の小学校を創る計画を進めているそうです。2016年ハーバード・ビジネス・レビュー「未来をつくるU-40 経営者20人」に最年少で選出されています。


その方が、日本の教育に疑問を思ったのは小学校に入学した時期です。インターナショナルの幼稚園を卒園しているのですが、1年生にして疑問を持ちます。


おそらく道徳の授業で、「お友達と喧嘩してしまったらどうするか?」という先生の問い掛けの答えが「謝る」だった時に、『なんで答えが1つなんだろう?』『なんで話し合わないんだろう?』と思ったのが最初だそうです。


インターナショナル幼稚園に戻りたいと親に訴えますが、その系列の小学校はありません。すると、自分で園長先生に小学校を作ってくれと頼みに行ったそうです。園長先生の答えはなんと「分かった」。1年後、小学校ができて転校したそうです。

 

≪ 小学校1年生 道徳の授業中 ≫

先生「A君とB君が喧嘩をしていました。

みんなだったらどうやって解決しますか?」

児童「謝ります!」 先生「正解!」


… 『 何で答えは一つなの? 』

『 なぜ喧嘩が起きたのかを話し合わないの? 』

 

  インターナショナル幼稚園時代は、喧嘩していたら、、、

先生「どうすればいいと思う?」

園児たち「Aちゃんに貸す!」「Bちゃんの後に遊ぶ!」


『 私はみんなで語り合って答えを見つけたい 』


1年後新しいインターナショナルスクールに転校し、卒業します。


≪ 地元の中学校に進学 その授業中 ≫

先生「ここはテストに出るぞ~!」


 『 テストの為に勉強してるの? 』

『 もう中学生なんだから社会に出た時に役に立つ勉強がしたい 』

 

中学2年生14歳で起業します。企業と組み出張授業プログラムを立ち上げ中学生に提供する事業です。


高校1年生の時、経営状況改善の為に母校のインターナショナルスクールを買収します。


2016年ハーバード・ビジネス・レビュー「未来をつくるU-40経営者20人」に最年少で選出され、現在は「自らの人生を切り開く」教育プロジェクトを提供されています。

 

起業の話を聞くと、遠い世界の話・我が子には無縁の話、と思いがちですが、起業云々ではなく、私が注目したのは小学一年生にして道徳の授業で疑問を頂いたという点です。

 

答えは一つでは無いし、ましてや「道徳」なんて先生に正解を教えてもらうものではありません。「謝る」のは正解かも知れませんが、なぜ謝るのでしょう。謝る子のその時の気持ちはどうなるのでしょう。そもそもなんで喧嘩が起きたのでしょう。喧嘩が起きないようにする為にはどうすればよいのでしょう。そもそも「その時の喧嘩」は悪いことなのでしょうか。

 

今、日本の教育は、予測不能な未来を生き抜く力を育もうとしています。予測不能な事態に対応する力、一人でも、どんな土地でも生き抜いていける力、そういう力が必要です。私たちが生きてきた時代とは比べ物にならないくらい大変な社会を生きる子ども達です。

 

大人の我々にできることは沢山ありますが、その中でも大切なことの一つに、

「 私たちの先入観を植え付けないこと 」があると思います。私たちの物差しは、あくまで私たち世代のもの。


親としてはあの子達の思考の幅を、できるだけ狭めないような環境を提供してあげたいものです。

りょうけん

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