学校法人一隅学園 だいぜんじ幼稚園

園内日誌

未来は生きづらい?

りょうけんの独り言

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今、日本では「戦後最大級の教育改革」が始まっています。


保護者の方々や教育業界ではない方々にはあまり知られていません。


幼稚園・保育園・こども園・小学校・中学校・高校・大学入試まで、0才から18才にかけて一貫した教育改革です。


幼児教育においては、「非認知能力」に注目が置かれています。「小学校の先取り教育」に終止符が打たれ、当園含め多くの園で「子ども達の主体性を大切にする保育」が展開され始めました。教員研修やセミナーの内容も、多くが「主体性」がテーマである昨今です。


また、小学校以上の教育でも同じ考え方が示されており、「主体的・対話的で深い学び」が謳われています。先生が一方的に教えるのではなく、先生と生徒・生徒と生徒が双方向で対話的な学びのスタイルが取り入れられ始めています。


そして、大学入試センター試験が廃止され、「大学入学共通テスト」に変更されました。マークシートが減り、数学・国語で記述が入り、知識だけでなく思考力や判断力や表現力を評価されるテスト変わります。


なぜここまで大きな教育改革がスタートしているのでしょうか?


その答えは、私たちの子ども達に待ち受ける未来にあります。


とても簡単に言うと、「大変生きづらい未来を生き抜く力を付ける為」です。


何が大変になるのか、その話の一端を「人口の問題」から話す事ができます。


日本の総人口は、2020年4月1日現在 1億2596万人 です。(私の息子:4才)

2055年 には、1憶人を割り、9744万人に減ります。(私の息子:39才)

さらに減り続け、2065年には9,000万人も割ると言われています。(私の息子:49才)


次に問題なのが高齢者(65才以上)の割合が増え続けていくということです。

2020年現在、高齢者の割合は3.5人に1人ですが、2035年には3人に1人、そして、2065年には2.6人に1人が高齢者となります。


人口がどんどん減り、高齢者の割合がどんどん上がる社会は、私たちの子ども達にどんな影響があるのでしょうか。


「何人の現役層で高齢者1人を支えているか」という指標があります。(現役層とは15才~65才)


1950年には現役層12.1人:高齢者1人でした。2018年は、なんと、2.1人:1人。そして2065年は、1.3人:1人と予測されています。現役層4人で3人の高齢者を支える計算です。


要は、未来の現役層(私たちの子ども達)への負担が増加するわけです。


生産量が減るので経済成長率が低下し、給料や消費が減ります。経済が悪化していくと社会保障制度が弱体化します。年金制度や健康保険制度は、経済が成長する事や人口が増え続けることが前提で設計されているものだと聞きます。


都市に比べて、福岡・九州のような地方の過疎化や貧困化は広がりやすいとも言われています。


この激動の未来を、私たちの子ども達が生き抜く為に、国が貧しくならないようにする為に、今、戦後最大級の教育改革がスタートしているのです。


これまでのような「言われたことをきっちりやる教育」によって育つ日本人だと、生産量が減る一方になる。(その教育のおかげで急速な戦後復興を遂げ、世界有数の豊かな国になったのは言うまでもありませんが、)そうではなく、この先の未来を生きる為には「新しい価値を創造する力を伸ばす教育」が必要だという結論に行きつきました。


0歳から一貫した教育を施し、18年かけて「新しい価値を創造する力」を持った大人を育てていくという改革です。


その中でも、小学校に入学する前の幼児教育は特に「非認知能力」を育むべき重要な時期だと捉えられています。


それはなぜなのか?  次回のりょうけんの独り言で書きたいと思います。


りょうけん

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